2012年4月28日土曜日

任天堂DSの脳トレという能力活性化を謳ったゲームに効果はないという実験データが...

任天堂DSの脳トレという能力活性化を謳ったゲームに効果はないという実験データがあるそうですね。

囲碁や将棋は脳を鍛える意味で有益という意見をよく聞きますが、もしかしてDSの脳トレと同様、囲碁将棋も脳の活性化などに効果がないとか?

それとも囲碁将棋だけは別ですか?そう願いたいです。







DSは結果として出ましたが、考えようだと思われます。



囲碁や将棋にしろ、活性化されるといっても、

精神的面(集中力など)だと思いますので、

囲碁や将棋をやったからと言って、

勉強ができる訳でもないですので・・・








囲碁将棋はとてもいいし、脳トレ自体いいと思います。







ええと……いくつか、ポイントとなる部分が混濁しているように感じるので、整理して回答したいと思います。





まず、「脳の活性化」という言葉です。

「活性化」という言葉は、単純に「活発に動く、動かす」というような意味です。

「○○をすると、脳が活性化する」というのは、「○○をすると、脳が活発に動く」という意味である、と考えていただいて結構です。

筋トレをすると、「筋肉が活性化」します。それと同じように、「脳トレ」をすると、「脳が活発に動き」ます。ここまでは、間違っていません。

ただ、問題となるのは、次の点です。

「筋トレ」をすると「筋肉が活性化」して、結果、「より強い筋肉が出来る」わけです。一方、「脳トレ」をすると「脳が活性化する」までは良いのですが、それが「脳の機能向上に役立つ」のかどうかはよく分かっていません。その状況であるにも関わらず、何か良い効果があると証明されたような口ぶりで宣伝をしています。

その意味では、「わかっていないこと」を、錯誤しやすいようなセールストークで販売した、という非はあります。



ただ、先日、発表された論文というのも、決して万全とは言えません。

というのは、この調査では、「脳トレ」という名目で発売されているゲームソフトを、1日10分、週3回以上、6週間にわたってしてもらった結果の脳機能の向上は認められなかった、というだけだからです。

筋トレなどでもそうですが、もしかしたら、もっと集中的に行えば違うのかも知れません。もっと、長期間にわたって行えば違うのかも知れません。また、そもそも、別のソフトであれば違う、という可能性もあります。

あくまでも、特殊な設定において「効果が見られなかった」というだけに過ぎないわけです。





その上で、

>囲碁将棋も脳の活性化などに効果がないとか? それとも囲碁将棋だけは別ですか?

という点については、次のようなことが考えられます。



1・囲碁や将棋は、脳を活性化させ、しかし、脳機能の向上に役立たない。

2・囲碁や将棋は、脳を活性化させ、かつ、脳機能の向上に役立つ

3・囲碁や将棋は、脳を活性化させない。しかし、脳機能の向上に役立つ。

4・囲碁や将棋は、脳を活性化させない。そして、脳機能の向上に役立たない。





囲碁や将棋などによって「脳が活性化される」「活性化されない」というのも、確実なものとは言い難いですし、また、それによって「脳機能が向上する」「向上しない」というのも何とも言えません。

故に、



「全くわからない」



という風にしか言えません。



ただ、囲碁にせよ、将棋にせよ、相手の次の手、次の次の手……というように、先を予測して次の手を考察する、ということを求められるので、それは論理的な考察の訓練と言うことになると思います。

仮に、脳が活性化せずとも、それによって脳機能が向上せずとも、決してマイナスにはならないと思います。







効果はないって何の効果がないのでしょうか?

脳トレソフトをしても能力向上にはなかなか繋がらないと私も思います。

実験でも、能力は変わらなかったとされていますね。

しかし、能力を維持する効果については検討されていません。



詰め碁を継続して解いていると、イメージの中の碁石が段々と消えづらくなって

いきます。ところが1ヶ月ほど解かないでいると、再び詰め碁を行ったときに

イメージが作りにくくなっていることに気づきます。能力が下がったということです。

逆に継続して解いていれば、能力は維持されます。これは私の経験的な話でしたが

囲碁や将棋がワーキングメモリ(1)に非常に負荷のかかるゲームであることは

確かですし、負荷をかければ鍛えられることは多数の科学論文で示されています。



囲碁も将棋も脳トレの100マス計算も、能力向上には繋がらなくとも

ワーキングメモリの能力を維持することには繋がると思います。

よって、少なくともボケ予防にはなるでしょう。



(1)ワーキングメモリ

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E...

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